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コンサルタントからみた「資金繰り表」について

2021.03.10

ジャストコンサルティング(JC)蛭牟田です。

昔から「勘定合って銭足らず」という言葉があります。

これは、利益が出ている(黒字)にも拘らず、資金の状況が把握できていないために、資金がショートする事を言います。最悪のケースとして「黒字倒産」に陥ることもあります。

そのため、日々の資金の出入りを管理する「資金繰り表」を作成することはとても重要なことです。

東京商工リサーチのレポートによれば、2019年(1月-12月)の倒産企業数545社のうち285社は営業黒字でした。この数値をみれば、資金繰り管理を行うことが必要と感じます。

 

資金繰りとは、「将来」の資金の「入」「出」「残」を予測する事にあります。

  • いつ・いくらの売上金の回収・その他の入金・借入金入金があるのか(入)?
  • いつ・いくらの支払・借入金の返済があるのか(出)
  • 現金残高・預金残高(残)

一定期間(半年・一年)の資金の動き(「入」「出」「残」)を一覧にして可視化したものを資金繰り表と言います。

 

「来月は売上が〇〇%増加する。」「新規受注を獲得したので今期は増収増益である。」といったように、PLの損益について把握している経営者の方は多いように思います。しかし、「今月(来月)の回収は〇〇万円、支払は〇〇万円、借入金返済は〇〇万円で現預金残高は〇〇万円ある。」という風に把握されている経営者の方は少ないのではないでしょうか。

それにも関わらず、資金繰り管理を行うための「資金繰り表」を作成していない会社が、多いのが実情です。

赤字でも現預金さえ潤沢にあれば倒産することはありません。しかし黒字だとしても手元の現預金が尽きてしまうと支払いが滞り倒産してしまいます。

売上や利益を追求することはもちろん大切なことですが、自社の資金繰りを把握することは経営を行う上で同じくらいに重要なことです。

 

先にも述べたように、会社の存続は現預金のあるなしで決まります。

黒字でも資金ショートを起こせば会社は倒産します。

それを引き起こすのが冒頭の「勘定合って銭足らず」です。

 

資金繰り管理の重要性を認識し、資金繰り表を作成してみましょう。

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